きっかけは、自分の歯。
初めまして、院長の森中和子と申します。
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高校生当時
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治療完了後
私が矯正医を目指したきっかけは、自分自身の矯正治療でした。当時の私は、写真のようにひどいでこぼこで、高校生の時に両親にお願いして矯正治療を受けさせてもらいました。 一般家庭で、3人姉妹の我が家にとって矯正治療費の負担は大きかったと思いますが、両親はいろいろと慎重に調べた中で、最終的に矯正専門医院を選び、私の治療が始まりました。
矯正治療が始まり、痛みや違和感はありましたが、それ以上に自分の歯が並ぶことに驚きました。 「虫歯、歯周病、補綴物、インプラント、どんな歯科治療をするにも、歯が並んでいたほうが良いに違いない」と感じ、矯正治療とは一部の人のための特別なものではなく、自分の歯を守るためにとても重要な優先順位の高い治療であり、かみ合わせをよくする矯正治療は一般の歯科治療にとっても欠かせない専門分野に違いない、と確信しました。 そこで私はこの時から「歯医者さんになろう!」ではなく、「矯正専門医になろう!」と決めて歯学部に入学しました。
最先端医療を学び続けること
歯学部を卒業し国家試験に合格、矯正基本研修課程を修了し、博士課程修了、歯学博士を取得。 医局員時代から国内外の様々な勉強会に参加しましたが、特にTweed Foundation の開催するTweed study course(Arizona、Tucson) に参加し、世界中から集まる矯正医とともにTweed philosophyを学べたことはとても貴重な経験となりました。 また、矯正治療の発祥の地であるアメリカで開催されるアメリカ矯正歯科学会にも参加をし、世界標準とはどんなものか、「百聞は一見に如かず」をモットーに常に現場を学び続けて現在に至りますが、20年、30年前の日本の矯正事情と現在は全く異なっている現状をひしひしと感じます。
「真実は長期症例が語る」という教え
材料の進化に伴い、以前はできなかったことが出来るようになり、ただの道具の進化なのに、矯正治療がまるで簡単にでもなったかのような錯覚に陥ります。
また、いろいろな治療の概念の存在により、○×という装置がいいらしい、とか、▼○という治療が画期的だ!×□法であれば絶対に治る、などがまことしやかに語られることがあり、歯科医師の中でも、また矯正医の中でも、どの矯正治療を選ぶのかを迫られます。私自身は、10年、20年、30年と、長期安定している症例になるのであれば、素晴らしい治療法なのではと考えます。私に矯正治療、一般診療における全顎治療の基礎、筋機能療法を教えてくださった素晴らしい諸先生方は、長期症例を必ず見せてくださいました。真実は「長期症例が語る」と教えていただいたと思っています。 患者さんは私たちが作ったかみ合わせでその後一生過ごしていくのですから、責任は重大です。 矯正治療は「結果が全てである」ということを念頭に、症例発表を続けることを自身の目標とし、症例報告を行い自身の治療を客観的に評価する場を積極的に求めてきました。
患者様と医師の
目指すゴールが同じかどうか
矯正治療を深く学ぶにつれ、矯正治療のゴールは、10人10色であることを感じてます。学んできたバックグラウンドや、同じものを見ても美しいと思う対象が人それぞれ違う、矯正治療には美しさの要素も関係するので、「どんなゴールにするか」、という目指すところが異なるのだと思います。 私が多くのセカンドオピニオンに対応させていただいて思うことは、どの治療がいい、悪いではなく、「治療のゴール」が術者と患者さんの間で目指しているものが違うとき、また治療方針が両者の間でしっかりと共有されていない際にトラブルが起こるように感じています。矯正治療は素晴らしい治療だと思いますが、矯正治療をうけている最中にトラブルや悩みを抱えて相談に来られる方の多くは、治療を安易に決めたことを後悔されていて、また術者と治療のゴールがちがっていたことを悩んでいます。
矯正治療が山登りである理由 そしてスタートは装置を外したその先
皆さまには矯正治療の多くの治療方法の中から自分が納得のいく治療を選ぶ「自由」があります。 ただ、調べようと思っても、ネットだけでは正確な情報を得ることは難しいとも感じております。 治療を受けようと思って相談した先生には、ぜひ納得いくまで相談して治療のゴールをお互い明確にされてはいかがでしょうか。 自分には違うかなと思えば、治療を始めないという選択肢もあります。 私は矯正治療は山登りに似ていると思っています。 どの先生にとっても患者さんの幸せと喜びがゴールで目指す地点なのですが、同じ目標でも入り口も違えば上り方ももちろん違います。また、患者さんにとっては、先生がどんな道を通ってどんなゴールを目指して治療を行っているのか、しっかりと確認することが大切なことなのではないかと思います。
私自身は、矯正治療の山登りは大変だと思っており、山登りを終えて、ほっと息をつき、さあ、いかに下山を無事に終えるか、登ったあともまだまだ終わりではありません。 早く、簡単に、楽に頂上には登れないと思っております。 矯正治療は、装置がはずれてからが本当のスタートです。 その歯並びが安定しているか、きちんと咬めているか、50歳、60歳ごろに歯周組織に為害性を与えていないか、そこまでみて初めて成功だったといえるのではないかと思います。 世界中の皆さまの矯正ライフが楽しくて素晴らしいものとなりますよう、お祈りいたします。 また私も皆さまの健康(健口)にお役立ちできますよう、日々精進を誓います。
モンテ歯科矯正クリニック 院長 森中 和子
- 所属学会、勉強会、その他
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- アメリカ矯正歯科学会 AAO(American Association of Orthodontists) international member
- 世界矯正歯科医連盟WFO (World Federation of Orthodontists) fellow
- 日本矯正歯科学会(認定医)
- 日本臨床矯正歯科医会
- 近畿矯正歯科研究会
- 日本舌側矯正歯科学会
- 九州矯正歯科学会
- 成育歯科医療研究会
- 日本口腔筋機能療法学会/MFT
- Level anchorage system society member
- 略歴
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- 山口県立下関西高等学校卒業
- 九州大学歯学部卒業(DDS)
- 九州大学歯科矯正学講座入局/卒後研修課程修了
- Tweed study course 受講(Arizona,Tucson)
- 九州大学歯学部博士課程修了(PHD)口腔生理学所属 学位取得
- 九州大学病院矯正科勤務
- 日本矯正歯科学会認定医取得
- NATURAL TEETH 矯正部門担当
- やまだホワイトクリニック歯科 矯正部門担当
- 別府歯科医院 矯正部門担当
- まちの歯並びかみ合わせ相談室・モンテ矯正歯科クリニック開院